2023(令和5)年12月31日 |
2023年 大晦日除夜の鐘をつきました。鐘をつく少し前まで雨が降り、例年より少なめの参拝者でした。若院がお勤めして、お話をしました。『今年の干支は辰ですが、龍は外陣香炉の耳の部分、阿弥陀如来の宮殿の柱の部分、前卓六鳥の横と本堂にはいくつもの龍があります。京都の建仁寺には見事な龍の天井絵があります。お釈迦さまが瞑想しておられるとき、雨が降りはじめたので、ムチャリンダという龍王が現れ、釈尊の周りにトグロを巻き、雨から守ったとされます。龍は仏法を護る神で、インドでは天候、豊穣を願う守り神としても信仰を集めています。』
2022年 年末恒例の行事となりました除夜の鐘を12月31日の午後11時半より撞きました。コロナ禍の中でしたが遠方からの人もあり、延べ50人ほどの人がお参りになられたのではないかと思います。除夜会の行事は若院にまかせています。境内地のドラムカンや焚き物・投光器の設置・山門幕・玄関幕・初灯明などの準備と当日のお勤めとお話です。鐘の数はどう数えるのでしょうか。平家物語には『祇園精舎の鐘の声』とあるように「声」という言葉を使っています。つまり単に鐘の音を聞くのではなく、仏様の「声」を聞いていくということでしょう。「必ず迎え取って捨てない」という阿弥陀さまの呼び声を聞いていく。お寺の鐘にはそんな意味があります。
2019年 午後11時半からのお勤めのあと、自由に鐘を撞いて頂きます。ドラムカン2個を出して火を焚きます。火にあたる人、豚汁を頂く人、本堂でお参りして記帳する人、午前1時すぎまで遠近のご門徒さんや近隣のみなさんがお参りになりました。
最近門徒さん以外の人が多くなっているように思います。地域の行事として定着することは「開かれたお寺」をめざす為にも喜ばしいことと思います。「なぜ除夜の鐘は108回撞くのか」ということについて一般的には人間が持つ煩悩の数が108あると言われていて、鐘をつくことでそれを取り除くと言われていますが、人間の持つ煩悩は果たして108でおさまるでしょうか。108という数は「とても多い」ということを表していると思います。
親鸞聖人は、「凡夫というは、無明煩悩われらが身にみちみちて、欲もおおく、いかり、はらだち、そねみ、ねたむ心おおくひまなくして、臨終の一念にいたるまでとどまらず、きえず、たえず」と、おっしゃっています。除夜の鐘を撞いたから煩悩がなくなるとは考えられません。むしろ鐘を撞きながら、我が身の内の煩悩を省みて、1年の自分を反省するのが浄土真宗のお味わいではないかと思います。
年末の風物詩となっている除夜の鐘や餅つきが、騒音を訴える苦情や流行するノロウイルス感染への不安から中止される例が相次いでいます。伝統文化として継続を願う声も多く、専門家は「共同体の足腰が弱るのでは」と懸念しているそうです。
正福寺の除夜会は中止することなく続けたいと思っています。午前1時ぐらいまでに、80人から100人ぐいの人だったでしょうか。思い思いに鐘を撞いて、豚汁と甘酒を頂いて、しばらくたき火にあたって体を温め帰られます。
焚き火はドラムカン2個を境内地に置いて火を焚きますが、もう長い間使ったドラムカンが傷んでいましたので、世話方さんが新調して下さいました。ドラムカンの火でお腹は熱く、背中は冷たいという感じです。
焚き火の木屑は、一昨年伐採した銀杏の枝を燃やしました。一年半たっても十分乾ききっておらず、火がなかなかつきませんでしたが、灯油をかけるとよく燃えました。
本堂に初灯明を準備しています。お正月お家の仏壇にお参りになるときは朱のローソクをお使い頂くとよいと思います。
最近の日本社会は、出来るだけお互いに束縛をせず、お互いに干渉を避け、自分の自由に行動したいという考えが強くなってきています。そうした中で、地域の絆が薄れ、家族の絆がゆらいでいます。無縁社会とか孤独死という問題も起きています。だからといって昔の社会に戻ることはできません。別の新しい方法で絆を深めていくことを必要としています。
その新しい「絆」を築く方法の一つとして、お寺を中心とした繋がりが生かされれば有り難いと思います。門信徒だけの関係にとどまらず、これからも「開かれたお寺」をめざして取り組みたいと思います |
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2014(平成26)年12月31日 |
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2022(令和5)年12月31日 |
除夜会 (じょやえ)
「除夜の鐘」とは、正式には「除夜会【じょやえ】」と言います。大みそかの夜、一年の行事のしめくくりとしてつとめられます。恒例の行事です。仏前で過ぎし一年をふり返りながら、反省と感謝の念で、阿弥陀さまの恩徳を聞かせていただきましょう。正福寺では、毎年12月31日の午後11時30分から本堂で「讃仏偈」のお勤めをしたあと、11時45分から境内地の鐘撞堂で、参詣下さった方に「除夜の鐘」をついていただいています。どなたでもついていただけます。豚汁や甘酒などをご用意してみな様をお待ちしております。
元旦会 (がんたんえ)
元旦会は『元旦の法要」という意味です。新年を祝うと同時に今年もお念仏と共に日々を送らせていただく誓いを新たにするお正月のすがすがしい行事です。正福寺では毎年1月1日午後1時半より『元旦会』の法要をお勤めしています。
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