浄土真宗で最も大切な行事
    2023年報恩講法要を11月5日(日)に勤めました。講師は備後教区御調東組法光寺季平博昭師でした。今年の報恩講は通年に戻して、午前席・午後席と勤めました。当日は天候もよく暖かい日で、例年ならストーブが必要な時期ですが、むしろ暑いような天候でした。
 「もしあなたが浄土に生まれることができなければ、私も仏にならない。(不取正覚)」と誓いを立てて成就されたのが阿弥陀如来です。その阿弥陀さまの心を言い換えると「あなたの幸せが私の幸せ・あなたの悲しみが私の悲しみ」といえます。「暖かなぬくもりに包まれることでやさしい心を持った大人に成長する」ということを絵本や身近な例話をあげて話されました。
 今回の法座では質問用紙を配り、午前席が終わったところで回収し、ご講師に見ていただき、午後席の中で質問に答えていただきました。法名は本願寺の帰敬式を受けないともらえないのか?東西本願寺の歴史的なことや教えの違いは何か?という質問がありました。
また「思いやりの心、相手の気持ちになって考え行動すること、大変難しいと思いますが、行動できたらいいなと思いました。」「浄土真宗は太陽があたり前に出ることの様に、如来様も私たちをいつも見守っていて下さること。お願いはしなくてもいつも見守っていて下さることが良くわかりました。」などの感想をいただきました。
 2022年報恩講法要を11月6日(日)に勤めました。
講師は備後教区沼隈南組善正寺那須英信師でした。四恩について話され、お経によると父母の恩・衆生の恩・国土の恩・仏恩の四つの恩がある。@私に命を与えてくれた親、先祖の恩。A私の命を育んでくれた社会人々の恩。B国土環境の恩。Cすべての源である仏の恩である。親鸞聖人は教行信証の行巻末に『』大聖(釈尊)の真言に帰し、大祖(七高僧)七高僧の解釈に閲して、仏恩の深遠なるを信知して、』と言われています。
今私がここに生かされているということは四恩のお陰であり、ことに仏恩(阿弥陀)さまの働きの中にあるということです。
 ご自坊のご門徒の突然の死を例にあげ、今この瞬間生きていることが有難い。今ある命が尊いと思うことがご恩である。と話されました。

 2021年報恩講法要を11月7日(日)に勤めました。コロナ対策として、昨年と同様にお斎(とき)を取りやめ、午前席のみとしました。本堂内では椅子の間隔をあけ、45席に制限しておこないました。また本堂にWiFi拡張工事をおこない、本堂と会館をつないでライブ配信をし、会館でもお参りしていただきました。今年はプロジェクターを使わず大型テレビを設置しましたので、画像もきれいで聞きやすかったと思います。講師は山口県周南市の教念寺熊谷誓樹師で、親鸞聖人の法然上人との出逢いを通して、念仏に生きる人生を「御絵伝」からお話し頂きました。
また今回も質問用紙を配布してご記入頂きました。「はじめてお参りさせていただきました。現在70歳、今まで仕事・子育て・介護とつっぱってきました。仏教に触れることなく過ごしてきましたが、本日仏教の話に出逢い考えさせられる一日でした。ありがとうございました。」という声を寄せて頂きました
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2020年11月1日(日)当山報恩講法要を勤めました。今年春からコロナの感染拡大により、お寺の諸行事を中止してきましたが、報恩講法要だけはなんとか勤めさせて頂きたいとの思いから、役員の皆様に相談しながら、感染防止に配慮し、報恩講法要を厳修しました。
 今年の報恩講法要はコロナ対策として、お斎(とき)を取りやめ、午前席のみとしました。本堂縁にて検温させて頂き、換気をおこないました。本堂内では椅子の間隔をあけ、席を制限し、できるかぎり「三密」を避けておこないました。
 また本堂と会館をつないでライブ配信をして、会館でもお参りできる態勢を取りましたが、会館側は本堂のマイクから音源をとっていたため、マイクを使わなかったお勤めの声が入らず、一緒にお勤めができなかったことは失敗でした。  
 講師は御調西組光徳寺の藤田徹文師でした。「私たちは『我』をはってワシがワシがと生きている。人生が順調にいくと欲が出る。喜びが失われ不足が増えてくる。喜びのない命はやせ細った身体、不足が溜まると下腹が膨らむ。これが餓鬼の姿。私たちは小さい我の中で『餓鬼』『地獄』『畜生』の世界を行ったり来たりしている。(還来生死輪転家)小さい我の中にとどまるのでなく、大きな力の中で生かされていることに気づくことを信心という。私が今ここに生かされているのは無始よりこのかた、たくさんの人に支えられて生きているからであり、このことに目覚めたひとを阿弥陀といい、その目覚の世界を知らしめる働きをして下さる。」お話の簡要です。
 2019年11月3日(日)、曇り時に小雨という少し肌寒い天候でしたが、ご参拝の皆さんと共に当山今年度報恩講法要を勤めました。健康で報恩講のご縁に会えたことを喜びたいと思います。
 ご講師は山口教区教念寺の熊谷誓樹師でした。午前席では親鸞聖人のご苦労を越後への流罪を通してお話しいただき、午後席は質問に答えて「お経」ということをお話頂きました。『解らないことを知らず、わかったつもりでわかったと思っている』と話されました。 人間の知恵は、暗闇の中で、それぞれゾウの鼻や足など別々の一部分だけを触り、それぞれ自分が正しいと主張して対立するようなもので、自分の狭い知識や経験で判断したものを正しいと思っているに過ぎません。本当の智慧に出逢っていくことが大切だと思います。
 今回初めて質問用紙を配らせていただきました。皆さんいろいろな感想や質問を書いて下さいました。ご講師の法話の中でお答えされたものもありますし、あとの挨拶の中でも少し話させていただきました。今後の寺報や女性会研修などでお答えしていきたいと思います。
「自分がしんどい時に、ナムアミダブツと称え、これからも出会いを大切にしていきたいと思っています。」「いろいろな出会いの大切さを痛感しました」「私は初めて参らせてもらいました。来て良かった。」などの感想をいただきました。
 
   
 
 
 
 
 
 
 報恩講(ほうおんこう)
 報恩講は浄土真宗寺院及び門信徒において最も大切な法要行事とされています。それは開祖・親鸞聖人のご命日を中心にして、聖人のお徳をしのび、そのご苦労を通じて、ご恩に報いる法要だからです。なお荘厳も最も重い形式となります。
 親鸞聖人は90歳で、弘長2年11月28日で往生の素懐(そかい)を遂げられました。弘長2(1262年)11月28日(旧暦)は、現在の暦では1263年1月16日ですので、本山の西本願寺では、毎年1月9日から16日まで御正忌報恩講をお勤めしています。
 正福寺ではそれに先だって毎年11月上旬の日曜日に勤めています。