献華・献灯をご門徒の皆さんで
  2024年(令和6年)3月24日    永代経法要
 2024年3月24日(日)午前席永代経法要を勤めました。前日・当日と雨になり、足元の悪い中お参りしていただきました。
講師は安芸教区専光寺の季平弘順師でした。季平弘順師は昭和45年から20年間浄土真宗ハワイ教団の開教師として、特にオァフ島のミニラニ本願寺の初代開教師として勤務、ミニラニ本願寺の創建から軌道に乗せるまで大変苦労されました。その経験から、アメリカの宗教の現状や仏教教団の課題、また午後からはミニラニ本願寺の諸活動について話されました。
アメリカはとても宗教に熱心な国で神の存在を信じる人は95%、宗教がなくてはならないと思う人が85%、2カ月に一度は教会に行く人が60%いるといわれます。政教分離が憲法で定められていても、大統領の宣誓式では聖書に手を置きます。公立学校でもお祈りをするべきだ、また学校の教科書に創造論(神によってすべての万物が創造された)を載せるべきだと主張する団体もあります。
アメリカの宗教は個人主義で、家族の中でも夫はキリスト教・妻は仏教徒と個人によって宗教が違います。
アメリカでは現実の問題の解決を宗教に聞いてきます。家族・平和・人口中絶・安楽死・環境破壊などに仏教はどのように答えていくのか問われています。仏教教団は社会の問題について反応が鈍く社会性に乏しい面があるように思います。
ミニラニ本願寺の初代開教師としての最初の仕事はまずメンバーを集めることでした。毎日夕方10軒から15軒各家を訪ねて、お寺に来てくださいと誘うことです。5年間ミニラニにいて200人のメンバーを集めました。
コーヒーアワーで家庭問題・子どもの教育・仕事・家の支払いなどお互いのコミニケーションを深めていきます。毎週の勉強会・感謝祭サービス(法要)・お盆・ランタンパレードなどの催しをおこないました。
浄土真宗では今が大事です。どんなことがあってもあなたを捨てることがないという阿弥陀さまのお心を今聞かせていただく。死がきたら阿弥陀様の働きで浄土に生まれさせていただきます。仏の世界で再び遇う世界があります。
「池の中でお母さんと妻が溺れている」どちらを先に助けますか」という問いに、儒教では先に母を、キリスト教は妻を、禅宗では仏に近いもの(修行のかなった人)を先に救います。阿弥陀さまはいまにも溺れそうなものを先ず救われます。自分で泳げるものは後回し、自分の力でどうすることも出来ない人を先きに救われるのです。
 2023年3月26日(日)午前席永代経法要を勤めました。当日は雨で足元の悪い中、多くの人にお参りしていただきました。
世間ではコロナ対策が緩和されつつありますが、お寺では引き続いて、コロナ感染予防対策のため、本堂の席数を制限し、会館に同時中継をして厳修しました。
講師は備後教区深津組光行寺の苅屋光栄影師でした。
 永代経とは、先が見えないみ通しがたたない、この私も変わっていかざるをえない、移り変わる世の中にあって、安心できる変わらないものを残してやろうという先人の思いをしっかり受け継いでいく法縁です。変わらないものを聞かせていただく法縁です。今私がこの本堂に座っているということは、本堂に座らせてやろう、仏さまの前に座わらせてやりたいとの先人の思いが届き、その働きが整ったから座らせていただくことができたのです。
 供養には先祖供養・追善供養・讃嘆供養がありますが、浄土真宗の供養は讃嘆供養です。仏さまをほめたたえることです。 お華を供え、お香や供物を供えて供養します。本堂に座ることはこの身を運んでこの身をお供えしていくことになり、お寺に参ることはこの身を運んで先人の心にお礼をさせていただく、仏さまのお手伝いをさせていただくことになるのです。
 2022年3月27日(日)に晴天に恵まれ永代経法要を勤めました。コロナ禍のため本堂の席を制限して午前席のみで厳修しました。法要での集会鐘・喚鐘・司会・献華献灯など護寺会役員の皆さんで行っていただきました。
 永代経法要とは、亡き人の往かれたお浄土に思いを馳せ、阿弥陀さまのお徳を讃えるとともに、今を生きる私たち一人ひとりの「いのち」のあり方を問い直す機縁とさせていただく法要です。
 講師は四州教区今治組太平寺の深水健司師でした。座像と立像の阿弥陀仏がおられますが、浄土真宗の阿弥陀様は立像です、私たちが火のついた家の中で逃げまどっている(煩悩によって苦しみ迷っている)のを、座って見ておられずに立ち上がって救わんとして下さるお姿が立像の阿弥陀様です。
 私たちは常に自分中心で自分に都合が悪いと背をむけます。火葬場で愛しい人を見送っても最後は背を向けて帰って行きます。横綱照ノ富士が、大関昇進後に怪我や病気による負け越しや休場が続いて序二段まで陥落したとき、タニマチ(相撲界の隠語で、ひいきにしてくれる客、または後援してくれる人T)の多くが去っていきました。人間は時により気が変わります。 阿弥陀様はどんなときでも常によりそい一緒にいて下さいます。決して背をむけることがありません。同じ心持でいる人がいて下さることが安心の人生となるのです。というお話をいただきました。
2023年(令和5年)3月26日 
2022年(令和4年)3月27日 
 2021年(令和3年)3月28日






椅子の間隔をあけて三密を避ける
 2019年(平成31年)3月24日
 
2018年(平成30年)3月25日
 2016年(平成28年)3月27日  2017年(平成29年)3月26日
 
 2015年(平成27年)3月22日
 
 永代経法要
 
“永代経”って、どんなお経ですかと問われることがあります。永代経はお経の1つだと思っている方もおられるようです。 永代経とは、“永代読経”の略で「末永くお経が読まれる」という意味です。そこからまた「お寺が末永く存続し、み教えが繁盛し続けるように」という願いが込められた意味にもなります。そうした願いと志を持って、営まれる法要が「永代経法要」です。ですから永代経法要は、故人をご縁としてお寺に参拝し、故人を追慕し報恩の営みをするとともに、自分自身の聞法のご縁をいただく法要です。
 永代経のため懇志を納められますが、これは永代にわたっての諸堂の維持や法座などの教化活動にあてられます。