香典返しに仏教書を
 「ご会葬御礼」入り仏教書 改訂版
龍門会編
「あなたは死後どこへ」
藤田徹文著B6判59ページ
一冊250円(税込)

100冊以上200円
  急に訪れる人の死、あわただしいなかで、当家(喪主)が数々の仕事をこなすのは大変です。肉親や故人に縁の深い人への連絡、通夜や葬儀の準備など、しきたりや複雑な人間模様の中で、孤軍奮闘しなければなりません。こればかりは、経験を積み重ね「慣れる」というわけにはいかないのです。
 「葬儀」とは、葬儀に参列された方のひとり一人が、身近な人の死という悲しい出来事をとおして、真実の教えに出遇うことによって、自分自身の在り方を根本的に見つめ直すことです。身近な人の死は私たちの心をゆさぶり、今の日常が永遠に続くかのように錯覚して暮らしている私たちに「やがて死んでいく身をどう引き受けて生きていくのか」との問いかけです。 
 浄土真宗の葬儀は単なるお別れの儀式ではなく、再び会う事を約束する儀式となります。したがって、できるだけ浄土真宗にふさわしい儀式としたいものです。

 そうした葬儀が作法やしきたりばかりに目がむけられるとしたら、さみしいことです。しかし、そうはいっても香典返しを省略とはいきません。また、時間におわれて「なんでもいいや」では、これまた困ります。
 ここで、「香典返しに仏教書を使ってみたら」と提案いたします。「ほとけの教え」こそ、人のいのちの重みを十分に聞き開かせてくれるものではないでしょうか。ハンカチやのし包みも結構ですが、故人の遺志を受け継いだ喪主のごあいさつとして、仏教書はピッタリです。
 会葬に訪れた方への、故人からのメッセージも書かれています。
 どれだけ平均寿命が延びても、人間は必ず死の時を迎えなければなりません。
 人間の死亡率は、いつの時代、どの地域においても百%なのです。
 身近な人の死に遇って、自らの人生の方向、「いのち」の行き先があきらかになれば、亡き人は、私に「一番大切なこと」を、目覚めさせてくださった「仏さま」であります。
 〜本文より〜
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会葬御礼
謹啓
本日は公私ご多忙の中、まげてご会葬賜りましたこと心より御礼申しあげます。
死は、私ひとりの問題ではなく、ご会葬くださいましたみなさまの問題でもあります。
私の死を通し、みなさまが死に目を向け、ひるがえって今、生きている「いのち」の不思議に目を向けていただければ、私の死は、みなさまのこれからの人生に大きな意味をもつことでしょう。
私が、ご会葬くださいましたみなさまにできますことは、私の死を、みなさまの「いのち」の目覚めの機縁としていただくことだけです。
私のことを、時々思い出してくださることも、ありがたいことですが、それよりもみなさまが、私の死を通して「いのち」の真実に目覚めてくださることが、私のなによりのよろこびです。
どうか、私の死を、真実の教えに遇うご縁としてくださいますようお願い申しあげます。私が、みなさまにできます御礼は、ただこのことひとつでございます。
本日は本当にありがとうございました。つつしんでご会葬御礼申しあげます。
合掌