キッズ・サンガとは、子どもがお寺に集い、親も一緒にお寺へ参ることで、仏縁を深め次の世代を担う人材を育てていこうという取り組みです。宗祖親鸞聖人750回大遠忌を契機にしての宗門全体のとりくみです。
この平和の鐘キッズサンガは、鴨川組14か寺全寺院で、8月15日の終戦記念日にあわせ一斉に平和の鐘を響かそうというものです。
以前は8月15日におこなっていましたが、今は5月の子ども報恩講の中のプログラムの一部に取り入れています。総代さんより戦争体験の話を聞いたり、平和に関する紙芝居をしたりします。
総代さんは終戦当時中学2年生でしたが、動員で兵器工場で旋盤を使っていたそうです。福山空襲のとき、自宅から福山の空が真っ赤に燃えて、アメリカのB29爆撃機が空を悠々と旋回しているのに対して、福山連隊の機関砲がB29の高さまで届かなかったことをしっかりと覚えておられました。
昨年はご門徒さんが、近所の84歳になられる女性の被爆体験を紙芝居にまとめてくださったものを読んで下さいました。今年は福山空襲についての紙芝居でした。実体験であり絵も迫力あるもので子どもたちも真剣に聞いていました。
広島での原爆の写真をみて、「これは何だろうか」と聞きますと「原子爆弾だ」と答える子もいて、よく学習していると思いました。
「かえってきたつりがね」という紙芝居をして、金属供出でお寺の鐘も鉄砲の弾になったということや、今ある鐘は戦後再鋳したものであることなど話しました。
そのあと平和の鐘をつきます。
こうした取り組みが、平和の有り難さ・命の尊さを体験するご縁になればと思っています。
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